寒い日にはこたつで鍋を。 秋めいてきたと思ったらそんな季節は一瞬で過ぎ去り、先週にはすっかり冬という冷え込みになってしまった。 そんな週末のこと、なんと人生で初めて家にこたつを設置した。というより、設置されるのを見ていた。「こたつがない冬なんて!」とは、同居する沢… 2024-06-01novel沢リョ
ある地中海の島にて。 用意されたスパークリングワインのコルクを抜く宮城をじっと見つめ、沢北はとんでもなく頬を緩ませている。宮城はその手を止めて、若干引いた目で沢北を見返した。「……お前さ、いまEiji Sawakitaにあるまじき顔になってんぞ」「え~? えへ… 2024-06-01novel沢リョ
はじめて。 「リョータって、キス、したことある…?」 それ、今聞くのかよ、というのが宮城の正直な感想だった。目の前には今まさに運ばれてきたばかりの、美味そうなパスタが湯気を上げていたからだ。 実際、沢北のことを若干怪訝な目付きで見てしまったが、沢北はそ… 2024-06-01novel沢リョ
モデルとスタイリスト1 「沢北栄治。オレのモデルになってくだサイ」「……は?」 学食でひとり食事をとっていた沢北は、目の前に立った男を見上げた。じっと見ても、やはり見覚えのない顔だ。おそらく初対面のやや目つきの悪い男から、唐突にフルネームで呼びかけられては、こちら… 2024-06-01novel沢リョ
どうしてもダメな日。 夜分にインターホンが鳴り、なにげなく雑誌をめくっていた宮城は立ち上がった。インターホンの画面をちらりと見て、そのまま玄関に向かう。「おかえり」「………ただいま」 玄関を開け、目の前に立っている男を招き入れるように身体を避けてやる。しかしそ… 2024-06-01novel沢リョ
jelousy 宮城が卒業後も三井と連絡を取り合っていることは、三井の近況が会話の中で更新され続けていることから疑いようもなかった。三井の進学先に山王の松本がいたそうで、宮城は渡米前に三井を介して松本とも交流を持ったとも言っていた。沢北と宮城に共通する知… 2024-06-01novel沢リョ
かっこよくて可愛いおれの恋人。 宮城は他人が何を着ているかにあまり興味がなかった。もちろん決まっているなと思ったらそう伝えるし、自分が着てみたいと思うものには目がいくが、他人のファッションをとやかく言うことはない。基本的にファッションというものは自由だと思っているから、… 2024-06-01novel沢リョ
甘えん坊なきみの話。 午後の講義が休講になった上、練習も体育館の事情とかで急に無くなってしまった。ふいに時間が出来た沢北は、いつものように宮城の大学へと足を向けた。『今日リョータの練習終わるぐらいに行ってもいい? 練習なくなった』と一応連絡すると、宮城からすぐ… 2024-06-01novel沢リョ
Polestar 宮城は一瞬、幻を見たのかと思った。あるいは、坊主違いかと。 沢北がアメリカに行くことは知っていた。なんせ同学年のスーパーエース様のことだ。いやでも耳に入ってくる。IHの後には出国したと聞いていたが、国体の開会式で秋田代表の列にはあいつの姿… 2024-06-01novel沢リョ